カイ2乗分布

カイ2乗分布
確率変数

X1,X2,…,Xn

は互いに独立でN(0,1)に従うものとする。このとき、

を自由度 n のカイ2乗分布という。

n をかえたときの分布の様子を下図に示します。

<確率密度関数>

カイ2乗分布の密度関数は次のようになります。

カイ2乗分布の密度関数

ここでΓ(a)はガンマ関数と呼ばれ、次のように定義されます。

ガンマ関数

このガンマ関数には次のような性質があります。

ガンマ関数の性質
Γ(a+1) = aΓ(a)

Γ(1) = 1

Γ(1/2) = √π

Γ(n+1) = n! ( n は自然数)

この性質を用いると

Γ(2) = 1! = 1

Γ(3) = 2! = 2

Γ(4) = 3! = 6

Γ(3/2) = 1/2×Γ(1/2) = (√π)/2

Γ(5/2) = 3/2×Γ(3/2) = (3√π)/4

Γ(7/2) = 5/2×Γ(5/2) = (15√π)/8

のように次々と要求されるガンマ関数の値が出てくるので、それらを使用して、

f1(x) = 1/(2πxex)1/2

f2(x) = 1/2 ・ e-x/2

f3(x) = √(x/2π) ・ e-x/2

f4(x) = x/4 ・ e-x/2

f5(x) = x3/2/3√(2π) ・ e-x/2

f6(x) = x2/16 ・ e-x/2

のように計算して出すことが可能です。

 カイ2乗分布